New Hurdy Gurdy

今月中旬に、昨年よりオーダーしていた新しいハーディガーディが届きました。


製作家はイギリスのChris Allenで、ドイツのアーヘン大聖堂にある石像が持っている楽器がモデルのようです。 予てよりこの製作家は気になっていて、中古でもいいからこの製作家の楽器が出回らないかなぁといつもチェックしてました。ちなみにリュート製作家としても知られ、イギリスリュート協会の製作家リストにもあります。


新たにオーダーするきっかけとしては、昨年2017年の2月、2018年現在公開中の映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」のサウンドトラックのレコーディングの折、演出家と作画の方および作曲家の川井憲次さんにハーディガーディとリュートの演奏を劇中で登場させるので弾いてほしいとのお声がけがあり、その時は当時メインで弾いていたSilvio Orlandi製作の楽器を弾きました。

そのレコーディングの1週間前くらいに、オークションサイトSekaimonでたまたま見かけたChris Allen製作の中古のギターボディ、バロックタイプのハーディガーディが出てて、入札しギリギリまで競っていたものの、無念にも落札ならず… もともとサウンドホール付近に割れがあったので、落とせたら落としたいなぁくらいの感覚で競ってたのですが、いざ負けたときに今までになく悔しい気持ちになりました。 その後、レコーディングと作画協力を無事終え、満足感と達成感に浸った後、どうしても落札出来なかった悔しさが頭をちらつき…気付いたらオーダーのメールを出しておりました。

Chrisの楽器はどのモデルも魅力的で、ギターボディ、Callot、ヘンリー3世、、様々ある中で、最初に気になったこのAachenerを選択しました。時代的には中世~ルネサンス時代の辺りのシェイプ、作りも音もよりヒストリカルなイメージが強かったので、リュートと平衡して弾くならうってつけでまさに僕向きだと思いました。 あとはこのタイプが他に類のないモデルで、ユーザーも少ない、中古になかなか出回らないということは、買ったら手放しがたい、という推測も選んだ要因でした。


ウェイティング1年くらいと言われて、おそらく2~3年みとかないとかな~と思っていたら、まさかのジャスト1年ほどで完成!! 出国時に数日間イギリス税関でキープされるというトラブルがありましたがなんとか無事手元に来ました。 日本に送るのは初めてとのことで、日本ではこの楽器の最初のユーザーになったかと思います。 届いた楽器は想像していた通りの素晴らしい楽器でした。


今まで弾いていた楽器とは個性が違っていて、まず第一にとても軽い!!中世フィドルのような型のボディにガット弦を張り、柔らかく素朴な古楽器らしいサウンドです。またドローン弦、メロディ弦、トランペット弦にそれぞれカポタストが2つずつ付いていて、キーチェンジもスムーズ。不思議だったのが表面版のバズ弦付近にくっついていた金属で、なんと表面と裏から磁石を仕込んでいるというものでした。これはミュート効果があるようで音を抑制するためのアイテムでした。 これから弾きこんでいけば、より豊かで膨らんだサウンドになりそうです。

今まで使っていたSilvio Orlandi製の楽器は音抜けが良く明るく大きいサウンドが特徴なので、シチュエーションによって使い分けていこうとおもいます。


サンプル演奏動画

"Tourdion"


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